メニエール病の基礎知識
2017年03月31日更新 2017年02月28日公開

めまい、聴覚障害が起こる「メニエール病」とは

突然、回転性のめまいや耳の閉塞感などの症状が現れた場合は、メニエール病が疑われます。日常生活に支障をきたすこともあるので、早めに治療を開始することが大切です。今回は、メニエール病についてドクター監修の記事で解説します。

メニエール病は、薬物療法で改善する見込みがある病気です。日常生活に支障をきたしているのであれば、すぐに治療を開始しましょう。メニエール病を疑えるように、症状について確認しておきましょう。

メニエール病とは

メニエール病は、めまいや聴覚障害などをともなう病気です。耳は、外側から外耳、中耳、内耳で構成されています。メニエール病は、内耳にある聴覚に関わる蝸牛、平衡感覚をつかさどる前庭や三半規管に異常が起こる病気です。

メニエール病の症状

メニエール病には、いくつかの種類があり、それぞれ症状の現れ方が異なります。一般的なメニエール病の症状は、耳なりや閉塞感、軽度の難聴などです。これらの聴覚症状が現れた後に、急に回転性のめまいが生じます。具体的には、自分や周りの景色が回転しているように見えます。

また、めまいは何度も起こり、それにともない吐き気や嘔吐などの症状が現れることがあります。難聴に関しては、めまいとともに軽快することが特徴です。しかし、メニエール病が長引くと、難聴が悪化して改善が難しくなります。

蝸牛型メニエール病

蝸牛型メニエール病は、耳の閉塞感や耳鳴り、難聴などの聴覚症状だけが現れるタイプのメニエール病です。めまいが現れないことが特徴です。この病気は、耳の奥にある「蝸牛」にリンパ液が過剰に溜まることで起こる内リンパ水腫が原因です。

初期ではめまいが起こりませんが、蝸牛型メニエール病患者のうち約80%は、病気が進行するにつれてめまいが起こるようになるといわれています。そのまま、一般的なメニエール病へと移行します。

前庭型メニエール病

めまいが主症状のメニエール病で、聴覚症状は現れないといわれています。一般的なメニエール病への移行は約20%といわれており、蝸牛型メニエール病と異なります。

回転性のめまいや聴覚症状が現れていても、他の病気の可能性もあります。たとえば、内耳梅毒や外リンパ瘻(そとりんぱろう)、神経腫瘍や前庭神経炎などがあげられます。また、吐き気止めを使用しても嘔吐症状が持続する場合は、脳に関する病気の可能性があります。

メニエール病の原因

メニエール病の原因の一つである内リンパ水腫は、内リンパ液の生成と吸収のバランスが崩れることで起こるといわれています。内リンパ液が過剰に生成される理由として、アレルギー反応、免疫の異常による内リンパ液の吸収の阻害、内リンパ液の流れの滞りなどがあげられます。また、ウイルス感染や内耳の循環障害、遺伝子の異常などが原因になるという説もあります。

内リンパ水腫で、なぜ聴覚症状やめまいなどが起こるのかという点に関して、2つの説が唱えられています。

リンパ水腫破裂説

内リンパと外リンパを仕切るライスネル膜に圧力がかかると、この膜が破れてカリウムイオンの濃度が高い内リンパ液が流出することがあります。そして、蝸牛神経などに悪影響を及ぼし、メニエール病の症状を引き起こすという説があります。

内リンパ圧亢進(こうしん)説

内リンパ水腫が起こると、ライスネル膜に圧力がかかり、内耳の機能に悪影響を及ぼすという説があります。

ストレスが原因という説もある

疲労やストレスなどが原因でホルモンバランスが崩れると、自律神経が障害されて、内リンパ水腫に繋がるという説があります。また、ストレスを受けると、体内でストレスホルモンが分泌されます。ストレスホルモンの一つである抗利尿ホルモンの分泌量がストレスなどで増加することで、内リンパ液が過剰に作られるようになるともいわれています。

メニエール病の治療

メニエール病は、基本的に薬物療法で治療します。抗めまい薬や内リンパ水腫の改善に効果が期待できる利尿剤などを使用します。抗不安薬やビタミン剤、循環改善薬などを使用することもあります。また、めまいが強く、嘔吐をともなう場合には、抗めまい薬を点滴投与します。

手術療法

薬物療法で改善が見込めない場合や日常生活に支障をきたすほどの症状が現れている場合には、手術療法を検討します。内リンパ嚢(のう)を切開して、内耳にかかっている圧力を下げることを目的とした内リンパ開放術、前庭神経を切断する前庭神経切断術があります。これらの手術療法は、めまいの改善を目的としたものであり、聴覚症状の改善は見込めません。

メニエール病における生活改善

メニエール病の原因の一つと考えられているストレスを解消させるために、生活改善の指導を受けます。十分な睡眠をとって疲労とストレスを解消させたり、有酸素運動をしたりすることが大切です。また、食生活では栄養バランスに優れた食事を心がけ、塩分のとり過ぎに注意が必要です。

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