ヘルパンギーナの基礎知識
2017年03月31日更新 2017年02月28日公開

ヘルパンギーナとは

高熱や咽頭痛をともなう病気は多いですが、5歳以下の子供にこのような症状が現れた場合はヘルパンギーナが疑われます。今回は、ヘルパンギーナの症状や原因についてドクター監修の記事で解説します。

ヘルパンギーナはウイルス性の病気で、特効薬などが存在しません。脱水を引き起こすおそれがあるので、対処法を確認しておくことが大切です。

ヘルパンギーナとは

ヘルパンギーナは、ウイルス性の急性咽頭炎です。夏に流行することが多いため、いわゆる夏風邪(なつかぜ)の一種といわれています。日本では、5月頃から流行し始め、6~7月には流行のピークを迎えます。ヘルパンギーナの患者のほとんどが5歳以下の子供ともいわれています。特に、1歳代の子供がもっともかかりやすく、年齢を重ねるごとにリスクが高まります。

ヘルパンギーナの症状

ウイルスの潜伏期間は2~4日で、その後に突然38~40度の高熱が出ます。その際に熱性けいれんを起こす場合もあるため、十分に注意が必要です。発熱は約2~3日で治まることがほとんどです。高熱が出てから少し経つと、口内炎や咽頭痛などの症状が現れます。のどの奥にある粘膜が赤くなり、のどちんこの周りに約1~2mmの水疱が複数個発生します。水疱が口の中で広がる場合もあります。また、乳幼児が発症した場合においては、唾液の分泌が増えることでよだれが出やすくなることがあります。

子供は症状をうまく伝えることができないため、発見が遅れやすい傾向があります。咽頭痛によって食事をとることが難しくなるので、高熱が出たうえに食事をとりたがらなくなった場合は、ヘルパンギーナのような症状をともなう病気が疑われます。

高熱や咽頭痛によって満足に水分補給ができなくなり、脱水になりやすいので注意が必要です。また、まれに無菌性髄膜炎や心筋炎を合併する場合があるので、これらの病気の症状である頭痛や嘔吐、胸の痛みなどがある場合は早急に再診しましょう。

ヘルパンギーナと似た病気

ヘルペス性歯肉口内炎は、ヘルパンギーナと似た症状をともなう病気です。口内炎の症状や発熱、歯茎の腫れなどの症状が現れます。ヘルパンギーナと診断を受けても、高熱が4日程度続く場合は再診することをおすすめします。ヘルパンギーナの初期段階では、口の中の水疱が現れにくいため、はっきりと診断できない場合があります。

また、ヘルパンギーナと同じ仲間のウイルスに感染することで発症する手足口病との区別も必要です。手足口病は、手のひらや足の裏などを中心に発疹が現れる病気です。コクサッキーA6というウイルスによる手足口病には、発熱をともないやすいという特徴があります。そのため、口内に発疹があり、発熱している状態でクリニックを受診すると、誤ってヘルパンギーナと診断されることがあります。

ヘルパンギーナの原因

ヘルパンギーナの原因は、エンテロウイルスの感染です。エンテロウイルスには、さまざまな種類があります。中でも、コクサッキーウイルスA群がヘルパンギーナを引き起こすことが多いといわれています。一度、ヘルパンギーナを発症すると、免疫がつくため同じウイルスが原因でヘルパンギーナを起こすことはありません。しかし、他のウイルスによってヘルパンギーナを再発させることがあるため注意が必要です。

感染経路

エンテロウイルスは、便がついた手を口などに当てることで感染します。エンテロという言葉は腸管という意味を表すことから、腸内でエンテロウイルスが増殖することで、便中に排泄される場合があります。オムツ交換をする大人に伝染する可能性があるので、オムツ交換後は必ず手を洗いましょう。便中のウイルス排泄は1か月程度続く場合もあるといわれているので、手洗いを習慣づけましょう。また、咳やくしゃみによる飛沫感染や皮膚同士の接触、ウイルスがついた物に触れた手を口に持っていくなどしても伝染します。このような特徴から、集団生活をする保育園や幼稚園などに通う子供に多いといわれています。

ヘルパンギーナの治療

ヘルパンギーナに対して有効な薬は開発されていません。ヘルパンギーナによってもたらされる発熱や咽頭痛などを和らげる対症療法を行います。必要であれば、解熱鎮痛剤を使用します。また、自宅では脱水させないようにこまめな水分補給が必要です。水を飲み込むだけで痛むので、水分補給をさせることが難しいです。牛乳やゼリー、うどん、かぼちゃスープなどが比較的しみにくいといわれています。逆に、塩気や酸味がある飲食物は痛みの増悪に繋がるので避けましょう。

約1週間で咽頭痛がある程度落ち着くことが多いです。この間、水分補給をとれなかった場合には、点滴で水分補給をすることがあります。1日に5回以上の排尿、さらに尿の色が透明から黄色であれば脱水の心配はないといわれています。

ヘルパンギーナの予防

ヘルパンギーナの発症を防ぐためには、こまめな手洗いとうがいが必要です。特に、保育園や幼稚園に行っている子供は注意が必要です。食事の前には、必ず手を洗わせましょう。

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